「甘楽社万国博覧会賞状 附 賞牌」が市指定文化財になりました
登録日:2014年1月10日
教育委員会では、「甘楽社万国博覧会賞状 附 賞牌」を市指定文化財(重要文化財)に指定しましたので、ご紹介します。
- 名称 甘楽社万国博覧会賞状 附 賞牌
(かんらしゃばんこくはくらんかいしょうじょう つけたり しょうはい) - 員数 賞状4枚及び額4枚 附 賞牌9個及び額1枚
- 指定の種類 富岡市指定 重要文化財
- 指定年月日 平成25年6月27日
- 所有者氏名 甘楽富岡農業協同組合
- 所在地 富岡市黒川351番地1(市立美術博物館)
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<明治33年パリ万国博覧会(フランス)> <明治37年セントルイス万国博覧会(アメリカ)>
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<明治38年リエージュ万国博覧会(ベルギー)> <明治38年ポートランド博覧会(アメリカ)>
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<附 賞牌>
- 説明
甘楽社(設立当初は北甘楽精糸会社)は、明治13年に富岡町を中心とした養蚕農家 620人の出資によって設立された組合製糸で、設立当初は主に座繰糸の共同出荷を行っていました。
群馬県西部は組合製糸が盛んな地域であり、甘楽社は碓氷社、下仁田社とともに南三社と呼ばれ、横浜から輸出される生糸の有力な荷主であったとともに、この地域の製糸業の発展に大きく寄与していました。
生糸は殖産興業をめざす明治政府にとって、政府が期待する産業の発展や貿易の振興を担う有力な物品でした。明治政府は日本の文化や技術を欧米諸国に示し、かつ、西洋の近代文化を学び、自国の産業発展に寄与することを目的として、海外の万国博覧会に積極的に参加し、また、国内においては技術の向上をめざして共進会や内国勧業博覧会を開催しており、日本各地から生糸を含むさまざまな物産が出品されました。
本資料は、明治期における甘楽社の博覧会等への出品受賞歴をほぼ網羅されており、明治期における日本の製糸業の発展とこの地域の主要産業としての製糸業の発展に甘楽社が果たした歴史的役割を考えるとき、富岡にとって貴重かつ重要な資料です。
<主な出品・受賞歴 注:文化財指定された賞状及び賞牌が現存します。>
- 明治33年 パリ万国博覧会(フランス) 金賞
- 明治37年 セントルイス万国博覧会(アメリカ) 金賞
- 明治38年 リエージュ万国博覧会(ベルギー) 金賞
- 同 ポートランド博覧会(アメリカ) 金賞
このほか、国内の共進会、内国勧業博覧会で受賞があり、賞牌が附指定されました。
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