水害時の衛生対策と消毒方法について
登録日:2022年4月1日
台風や集中豪雨などで、家屋が床上まで浸水した場合、衛生対策のため、洗浄や消毒が必要なことがあります。
1.清掃の注意事項
- ドアと窓をあけて、しっかり換気する。
- 汚泥は取り除いて、しっかり乾燥させる。扇風機を使うのも効果的。
- けがを防ぐために厚手のゴム手袋、ゴム長靴、ゴーグル(あれば)をつける。
- ほこりを吸い込まないためにマスクをつける。
- 清掃が終わったら、石けんと流水でしっかり手洗いする。
2.衛生対策
(1)床上浸水
泥を十分に取り除き、洗浄したあと、消毒をしましょう。
- 水が引いた後、濡れた畳や汚泥や不要なものを片づける。
- 汚れた家具や床、壁などは、水で洗い流すか、ぞうきんで水拭きする。
- 食器類や調理器具などは、水洗いをして汚れをきれいに洗い流す。
- 食器棚や冷蔵庫などは、汚れをきれいにふき取る。
(2)家の周りや床下浸水
消毒は原則不要です。
土砂などを取り除いた後、水道水で洗い流し、しっかり乾かしましょう。湿気により、家の基礎や土台(床組)などに影響が出る場合があります。
- 汚泥や不要なものなどを片づける。
- 庭木や外壁についた泥は、水で十分に洗い流す。
- 床下換気口のごみを取り除き、床下の風通しを良くする。
- 床下はスコップや流水を用いて汚泥を取り除いた後、雑巾などで水気をなくし、扇風機などにより強制的に換気し、乾燥させる。
(3)食中毒・感染症の予防
- 受水槽は、安全と衛生を点検・確認してから使用する。
- 水に浸かった食品や、停電により保存温度が保てなかった要冷蔵・冷凍食品は廃棄する。
- からだに異常を感じたら早めに医療機関で受診する。
- 食事の前や用便、清掃の後などは、石けんと流水でしっかりと手を洗う。
3.消毒
消毒薬は、使いすぎると人の健康や環境に影響を与えることがあります。使用は最低限とし、取扱説明書のとおりに使用してください。
一般的な注意事項
- 消毒薬の容器などに記載されている使用上の注意をよく読んで使用する。色々な濃度のものがあるので、希釈倍率には注意する。
- きれいに泥や汚れを取り除き、よく乾かす(汚れがあると消毒の効果を発揮できません)。
- 消毒薬は布に含ませて拭くか、薬液に漬ける方法で使用する。噴霧は避ける。
- ゴム手袋などを着用する。消毒薬が肌についたらすぐに水と石けんでよく洗い流し、目に入った場合は水で15分以上洗い流し、眼科に受診する。
- 他の消毒薬と混ぜたり、別の容器に移し替えない。
消毒薬の使用方法の例
注:これは参考のため、製品の取扱説明書をよく読みましょう。
消毒対象 | 消毒薬 | 調整方法 | 使用方法 |
---|---|---|---|
屋内(汚水に浸かった壁、床、家具など) |
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤でも可) 注:金属不可。噴霧不可。 |
0.1%に希釈する 5%製品の場合は、水1ℓに対して、薬剤 25mℓを加える。 |
(1)泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで水拭きしてから、十分に乾燥させる。 (2)調整した液を浸した布などでよく拭く。 (3)次亜塩素酸ナトリウムの場合、色褪せが気になる場所は、水で2度拭きする。 |
10%塩化ベンザルコニウム(逆性せっけん) |
0.1%に希釈する 水1ℓに対して、薬剤 10mℓを加える。 |
||
消毒用アルコール 70%以上 |
薄めず、そのまま使用する。 | ||
食器類 |
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤でも可) 注:金属不可。噴霧不可 |
0.02%に希釈する 5%製品の場合は、水1ℓに対して、薬剤 5mℓ(ペットボトルキャップ1杯)を加える。 |
(1) 泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで水拭きしてから、十分に乾燥させる。 (2)調整した液に5分間浸し、自然乾燥するか、浸した布などでよく拭く。 (3)金属面や木面など色褪せが気になる場所は、水で2度拭きする。 |
手指(汚染された箇所や土に触れた手指) | アルコール性消毒薬(速乾性すり込み式) | 薄めず、そのまま使用する。 |
(1)流水で汚れを洗い流した後、石けんでよく洗い、流水でよく洗い流す。 (2)乾いたタオルなどで、よく拭き取り、アルコール系消毒液で消毒する。 |
感染症対策の詳細は、被災した家屋での感染症対策(厚生労働省ホームページ)をご確認ください。
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